第17回:《キュートな🐞》スバル 360, 1963(外装色:サンド・ベージュ)

(エブロ製、1/12 ダイキャスト完成品 1963年型 スバル360(サンドベージュ))

一般的には、
ドイツから来た

異邦のカブト虫
=『VWビートル』
日本の
てんとう虫
=『スバル360』
といった図式が有名ですが、
私的には子供のころから、今一つ納得できませんでした。
というのも、オリジナルのビートルは私的にはどうしても
カブト虫の雌または、
カナブンに見えて
しょうがありませんでした。(笑)
冒頭からどうでもいい話ですみませんでした。
私にどう見えようが、
1950年代半ばにスバルの技術陣やデザイナーが、1936年に既に世に出た名車、VWビートルから影響を受けていないわけがありません。
私にとってのスバル360は、

実体験できなかった思い出、ファッション雑誌なんかで見返した過去形の可愛い自動車として脳裏に焼き付いていました。

【ナナホシテントウムシ=スバル360】
この図式に疑問はわきませんでした。
能書きはこの辺にして、
*日本が誇るイノーベーティブかつ
*ユニークな外観を持つ
稀有な名車:スバル360に付いて
以下のようにお話しさせていただきます。
*実車解説:日本のモータリゼーションの出発点
*外観デザインの特徴:リアエンジン+モノコックボディー
*『私』とスバル360:すれ違いの関係?
*まとめと雑感:
*好みの軽自動車たち:
なお、実写解説部分では、
三栄出版刊の「モーターファン別冊:【富士重工業スバル360のすべて】≒歴代レガシーのすべて特別付録』を参照させていただいております。



*実車解説:日本のモータリゼーションの出発点


#実車解説:
スバル360(SUBARU 360)は、富士重工業(現・SUBARU)が開発した4人乗り軽自動車、1958年から1970年までのべ12年間に亘り、約39万2000台が生産された日本のモータリゼーションを発展させた立役者的存在です。

車輛概要:
会社の前身が、航空機製造会社と言うこともあり、航空機技術を応用した超軽量構造を採用し、また限られた空間で必要な居住性を確保するための新しいアイデアが数多く導入された量産型軽自動車として設計されました。
技術的特徴:
*徹底的な軽量化(385kg)による効率の追求
*航空機製造技術を応用したモノコック構造ーーー>ルーフとリアウインドウをFRP化
*大人4人が快適に過ごせる居住性:2気筒空冷エンジンを後部座席下に横置き
*当時の最先端の、トーションバー・サスペンションの採用
*高価な新素材(合金類やFRP)を軽量化のために採用

基本構造:
フル・モノコック構造の超軽量車体後部に空冷エンジンを横置きし、後輪を駆動するリアエンジン・リアドライブ方式を採り、サスペンションは日本で初めてトーションバー・スプリング(棒鋼のねじれによる反発を利用したバネ)を用いた極めてコンパクトな構造として、車内の客室容積確保を図った。タイヤは当時としては異例の10インチサイズを、これまた新規開発させて日本初採用、またフル・モノコック構造の採用は、軽量化対策としてスバル1500での経験を活かしたものであり、元航空技術者を多く擁する富士重工技術陣にとっては自家薬籠中の技術とも言え ました。

外観スタイリング:
ボディ設計の担当者は室田公三、車体のデザインは、戦前からバスボディのカラーリングを通じて富士重工業と関係があった、社外の工業デザイナーである佐々木達三さんが1956年5月に外観デザインの依頼を受け、デザイン業務と並行して自ら自動車免許を取得、(日野自動車が愛センス生産していた当時の代表的小型車)「日野・ルノー4CV」を運転するなどして自動車の理解に努めました。VWビートル似と言われることの多いスバル360ですが、随所のディテールを見るとむしろルノー・4CVとの近似性があるのは、この辺に一因があると思われます。
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佐々木は図面を描かず、立体模型を作るデザイナーだったため、1/5倍、粘土模型をもとに、これを拡大した等倍粘土模型を修正して石膏型をとるという方式がとられた。デザインベースとして富士重工で木型にボディ外殻の限界目安となる釘を打ったものが作られ、1956年6月はじめに佐々木に引き渡され、佐々木はこれに粘土を盛りつけることでデザインの原型作りに着手、20日ほど後の6月21日には原型模型を完成させています。
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佐々木達三さんは、
『軽自動車は大人が子供の服を着たようなものであってはならない。ミニカー独自の姿でなければならない。重苦しくなく、軽薄でなく、小さいながらも頼もしい姿でありたい。スピード感もそれなりの流動感でまとめることとした。』と言っておられるように、(前述の、『スバル360のすべて』内のインタビューから抜粋)
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生産開始前に、洗練の上に洗練を重ねられたデザインは、従前の軽自動車の様に『大きな自動車の滑稽なまでに強引な縮小版』ではなく、4人乗りミニカーのためのデザインという大前提のもと、機能と直結したクリーンな形態が実現されたことは画期的であり、スバル360が日本のデザインの歴史において高く評価されている理由となっています。
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一般評価:
比較的廉価で、十分な実用性を備え、1960年代の日本において一般大衆に広く歓迎され、モータリゼーション推進の一翼を担い、日本最初の「国民車(大衆車)」と考えられており、模範となった『フォルクスワーゲン・タイプ1』のあだ名となっていた「カブト虫」(ビートル)との対比から、「てんとう虫」の通称で庶民に広く親しました。
生産終了後も、1960年代を象徴するノスタルジーの対象として、日本の一般大衆からも人気・知名度が高く、生産終了後半世紀以上経過していますが、後期モデルを中心に動態車および動態保存車も少なくなく、愛好者のクラブも結成されており、今なおまれに路上を走る姿を目撃することが可能です。



#主要諸元:
- 型式:EK32型
- 総排気量: 356㏄ /強制空冷2ストローク直列2気筒自然吸気型
- 最高出力 : 16bhp/ 4,500rpm
- 最大トルク:3kg-m/3,000rpm
- 駆動方式:RR(リアエンジン・リアドライブ)
- 定員:4名
- 車体形式:2ドア・ファストバック・セダン
- ホイールベース:1,800 mm
- 全長:2,995 mm
- 全幅:1,295 mm
- 全高:1,380 mm
- 車両重量:
385kg
*外観デザインの特徴:リア・エンジン+フル・モノコックボディー



白状させていただきます。
以前(若いころ)はこの形、
ただ『可愛いだけ』だ、
と思ってました。
*別に対して魅力的でもなく、
*ノスタルジーのかなたにある、
*動物園のパンダやコアラ的な、
*マスコットとしてしか、
見てませんでした、、、、、
ごく単純な味覚芽しか持ち合わせていない、
育ち盛りの男子そのもので、
*甘辛い味+脂っこい旨味=白米大盛3杯、
といった、
単純な嗜好しか出来ませんでした。
しかしながら、60歳以上生きておりますと、
多少は、酸いも甘いもかみしめることが出来るようになり、
現在では、
*苦さや渋さ、えぐみやピリ辛、
*各種スパイス、ハーブ類の繊細なニュアンスなども
少しは理解できるようになりました。嬉
そんな感じで、
私が今現在考えます『スバル360』の外観デザインに関しての
特筆すべき特徴を5つ挙げてみます。
#『スバル360』のデザイン的特徴:
1、お椀を伏せたメインボディーを横から締め上げる、全後が繊細なカーブでつながったフェンダー造形の妙
2、軽快なリズムを奏でて、斜めに走るA, Bピラーとドアカットラインが軽量な車重を支える為に『後ろへ、つんのめり気味な姿勢』と交応し合う絶妙な味わい/バランス
3、全幅1300mmとは思えないほどに、しっかりとしたスタンス感(特に後輪)
4、愛嬌があるとしか言いようがない、しかしながら味わい深さも兼ね備えた、後期型のフロント・フェイシア・デザイン(寝ぼけマナコ仕様)
5、観音開きのドアを開けた時の、優しく包み込むような、カタチ
ーーーーーーー>乗降時のエレガントなしぐさを演出します。
それでは、
1つづ見て行きましょう!
1、お椀を伏せたメインボディーを横から締め上げる、全後が繊細なカーブでつながったフェンダー造形の妙
(VWビートルはお椀のボディーにお椀のフェンダーを4個くっつけましたが、車幅が限られた360では、非常に巧妙で美しく前後フェンダーをつなげて、全体を締め上げております)
ーーーーー>真上から見ると、更に極わずかコークボトルのように中央部を絞ってあります。



2、軽快なリズムを奏でて、斜めに走るA, Bピラーとドアカットラインが軽量な車重を支える為に『後ろへ、つんのめり気味なサスペンションの姿勢』と交応し合う絶妙な味わい/バランス
(運転手が乗車することで、フロント側が沈み込むことでバランスが安定方向へ幾分移動しますが、「ゆらゆら」すると進行方向への動きが再び増します。)
ーーーーー>時代を反映した、生命力のカタマリのような国民車のデザイン完成!!

3、全幅1,300mmとは思えないほどに、しっかりとしたスタンス感(特に後輪)あふれるタイヤホイールの位置関係
ーーーーーーー>地面を踏みしめる、しっかり感が素晴らし過ぎます。

4、愛嬌があるとしか言いようがない、しかしながら味わい深さも兼ね備えた、後期型のフロント・フェイシア・デザイン(寝ぼけマナコ仕様)
(現在まで使われている、スバルの6連星のロゴはこの時にデザインされたそうです)
ーーーーーー>老若男女問わず、見る人すべてに笑顔を届けます。


5、観音開きのドアを開けた時の、翼で優しく包み込むような、カタチ【所作】
ーーーーーーー>乗降時のエレガントなしぐさを演出します。




*『私』とスバル360:すれ違いの関係?

(横綱、吉葉山『てんとう虫』に乗る、の図)
私にとってつい最近まで、
スバル360は『好き』でも『嫌い』でもない、
どうでもいい存在でした。
この衝撃的な『関取の写真』を
見るまでは!!
スバル360を、
幼いころ近所でよく見た覚えはあるのですが、子供心には、大きなセダンや、スポーツ・クーペに目が行き、スバル360似は全く関心が向いていませんでした。そのまま中高生時代に突入、そのころには、車に対する興味は一時中断、折からのSF映画ブーム真っ盛りの中、スターウォーズやエイリアンなどの特撮・SF映画とその美術デザインにのめり込んでました。
その後大学時代に、落語研究会に入り、寄席演芸の粋な世界を垣間見ると同時に、60年代のファッションや、その当時の風物に多少の関心を示したものの、軽く受け流して、文科系大学を卒業後は渡米して、自動車デザインの世界へ、当時のトレンドが有機的(オーガニック)デザインだったこともあり、ふくよかなイタリア車やフランス車に関心が向いてました。
そんな中、今回の火災で自宅を焼失して、かねてから伸ばし伸ばしにしてきたブログ記事を書くに至り、自分の興味の向くまま、もう一度自動車の外見デザインを振り返る途中で、この『関取の写真』に出会いました。
つまり、
私の自動車デザインに関する味覚芽の成長は、
こんな感じでしょうか?
*少年時代---甘辛+旨味=ご飯三杯(長く低く大きなものを好む)
*中高生時代ーーー成長を止めて、ピリ辛のSF映画に宗旨替え(ひねくれたものの見方を追加)
*大学生時代ーーー渋み+苦味=ご飯はほどほどに(落研を通じてノスタルジーや骨董に目覚める?)
*渡米後 ーーー歪みや、反影、メリハリ、方向性(GM, アメリカデザインに学ぶ)
*自宅焼失後ーーーえぐ味、MSG抜きの舌を再開発、糖質制限下の素材の持ち味発見(日本車の本質的な美点や長所を再発見する旅に出た感じ)
#『えぐ味』の発見≒強力な武器

この、『えぐみ』の発見とその処理方法こそが、
今回の記事の主題であり、
一番大切な部分だと思います。
味覚的には、
たけのこ、わらび、ぜんまい、ほうれん草、ごぼう、銀杏などに含まれる、
苦味と渋味が混ざり合ったような、喉の奥が「イガイガ」する不快な刺激、あくの強い独特の味わい、ということで、普通には敬遠され、あく抜きすることで、食用に適すような味ですが、
ーーーー>比喩表現として、人や作品の個性が強すぎて、少し「毒」や「しつこさ」がある場合に「えぐみのあるキャラクター」「えぐみの強い描写」などと表現されます。
ーーーー>また現代純粋美術作品などには、その「あく」部分を純粋性として、あえて「えぐさ」を主眼に置いた作品も頻繁にみられます。
具体的には、
「えぐ味」の重要性に気付いたのち、もう一度スバル360を観察した時、
*以前は嫌いだったボディーをフロントからリアにつながる波打ったフェンダーカバー部分が【嫌いな部分≒えぐ味】からーーーー>【気になる部分】に変化、(全後の車体の量感(ボリューム)を巧妙にバランスしてました)
*フロント・サスペンションの関係で、少し【ふんぞり返り気味の車体の姿勢≒えぐ味】が作る斜めの線とA,Bピラーとドアカットラインの斜め線との関係がーーーーー>(非常に微妙な味わいを醸し出しているのに気づくこととなりました)
#スバル360の立体体験:ミニカーを通して、、、、
本ブログと記事内容につきまして:
ブログ記事を書くにあたり私の目標は、立体造形(料理も含めて)とのかかわりを通じて、私個人の特徴的(ネジ曲がり方も含めて)な評価軸を解明することで、「美しさ・美味しさ」に対する好奇心や、探求心を、どのように満足・充足させてきたのかを明記しておくことです。
従いまして、記事の中に出てくる、数字や年号、微細なデータなどには細心の注意を払っておりますが、時に大きな間違いや勘違いを犯していることも考えられます。特に自動車記事における主要諸元や、年号などには紛らわしいものも多く、あくまで参考程度に考えていただければ幸いです。
私としては、記事の中で個人的な外観デザインや味覚の評価、そこから広がる後半部分につなげるための、『流れ』を作るための客観的材料として年号やデータを挿入している感じです。あくまで重視したいのは、私個人の頭の中で起こる、記憶の錯そう的混沌から生まれる新たな『見方』や『情報の予想外のつながり』です。その勢いを作り出す、『流れ』の一環として、諸データが副次的に必要となるわけです。
話がそれますが、大好きな落語の世界に「三題噺」という、その場て会場から募った3つのお題を使って1つのお話に仕立てるといったお遊びがございますが、私はそれに近いことを立体造形の特徴や(料理のお味)をお題にして行っている感じがします。その中で頭の中に去来する数々の着想が、全く予想外で楽しく、次回からの記事内容を大幅に変えたり、新展開につながっています。
当ブロブの仕組み:
『好奇心の点と線 x 気まぐれ脳内回路=予想外の新展開』
こんな自分勝手なブログですが、今後ともよろしくお願いいたします。
追記:上記の『流れ』を作る為に必要な写真はできる限り、個人所有のミニカー・自前の料理などを使い撮影しておりますが、その他の必要最小限の図版や写真を他のブログ主様の記事や諸会社ホームページなどからお借りしております。(記事内容に合うよう加工させていただき、使用時は最小の解像度で載せております。)問題がある場合、ご連絡いただければ直ちに降ろさせていただきます。
追記2:当ブログ記事に掲載のミニカー写真等(個人撮影)は許可なしで、どのようにお使いいただいても結構です。私個人の創造性はこの世のもの、と言う認識の上で記事を製作しています。
これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。


















































